いつもならジャパンタウンまで38番の片道2ドルのバスに乗って出かけるのだけれど、「せっかく気分転換にきたんだから」ということで徒歩でジャパンタウンまで向かうことにした。
バスに乗っていると通り過ぎていくだけの風景が、いざ徒歩で歩いてみるとなかなかに面白いものだった。
ユニオンスクエアから5分くらいの距離まではひたすらアートギャラリーが並んでいたりだとか、ジャパンタウンまでの約30分間で美容院や床屋を10件以上発見したりだとか(どうしてこんなに多いんだろう?)、昼間からビールを飲んで気持ち良さげなおじさんらだとか、あるいは客が入っているとはあまり思えないようなタトゥーショップだったりだとか。
気分が乗らないときほど、身体を動かすことは大事ですね。おかげでだいぶすっきりした。ただTwitterで勧められて立ち寄ったラーメン屋さんは微妙だったけど。
ジャパンタウンではフランクリン自伝を購入して、ケーキを食べながらずっと読みふけっていた。
ベンジャミン・フランクリンといえば、ジョン・アダムス、トマス・ジェファソン、ジョージ・ワシントンらと並んで「アメリカ合衆国建国の父」に数えられている偉人だ。出版人だったり政治家だったり哲学者だったり科学者だったり、肩書きは山ほどあったらしい。ちなみに現在の100ドル紙幣もこの人。
こんな人
この伝記では鍛冶屋の息子として生まれたフランクリンが、いかに誰もが一目置くような一角の人物になったのかというエピソードを(これが本当に面白い)、人生における訓戒が共に紹介している。
この伝記では「勤勉」という言葉がそれこそごまんと出てくる。けして裕福でない生まれの彼が大成したのはひとえにその勤勉さのおかげであると繰り返し強調されている。
「私がかように自分の勤勉ぶりを事こまかに、また無遠慮に述べ立てるのは、自慢話のようにも聞こえはしようが、そうではなくて、私の子孫でこれを読むものに、この物語全体を通して、勤勉の徳がどのように私に幸いしたかを見て、この徳の効用を悟ってもらいたいからである」
ほかのエピソードでは、あるお爺さんの説教を引用している。
「つまり怠惰であるために二倍もの、虚栄心を持つために三倍もの、愚かであるために四倍もの税金を背負っておるのです」
「暇が欲しくば、時間を上手に使って作れ。(中略)暇とは、何か有用なことに使う時間を指して言いますが、そういう意味での暇は、勤勉であって初めて得られるのでして、怠け者にはけっして得られるものではありません」
またフランクリンの十三徳というのが伝記に書かれていて、フランクリンはそれを遵守するために、一週間に一つの徳目を遵守し、十三徳全てを一年で四周する事を自分に課したそうだ。ここまで勤勉さも度を越すと、正直どうかと思うのだけど。
怠け者のぼくはそこまで勤勉になろうとは思わないけど(正確に言うと三日坊主で終わる)、時間を惜しんでよく働いている人ほど、たいしてそうでない人より自由なのは確かに一つの真理だなとは思う。暇かどうかを勤勉な人に尋ねると、さっとスケジュールを調整してくれる一方で、暇な人ほど「いやちょっといろいろ忙しい」とかなんだか言ってくるよね(たぶん彼的には「忙しい」のだ)。
フランクリンが資本主義を体現しているというのはよく言われる話で、「プロテスタンティズムと資本主義の精神」に絡んでくるところだ。だいぶ前に読んだので、暇なときにこれは再読したい。
せっかくなのでジャパンタウンからの帰りも徒歩で帰る事にした。
サンフランシスコは本当に坂道が多い街で、坂道のてっぺんからの景色は、それはなかなかに素晴らしいものでした。iPhoneの写真が正直微妙だったので、画像検索で見つけた画像を貼っておく。
見上げるとこんな感じ
引用はこちらから



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